理学療法士の知識とは?
理学療法士の得意分野は「分析力」と述べました。
よくある質問でもあります、学校でどんな勉強をするんですか?
骨や筋肉・神経などの解剖学、身体の機能(呼吸や消化・循環)の生理学、速度や加速度、変位などの運動学が基本となります。
基本的な部分は他職種と同様だと思いますが、特に分析という意味では運動学、運動力学は深く勉強していると思います。
動作分析という授業があり、歩き方や立ち上がり方、スポーツの場面ではフォームの分析など詳細に行います。
例を挙げてみます。
歩いていて、「右肩が下がってしまう」ことが主訴としましょう。その現象について、まず考えられることを列挙します。
・右肩周囲の筋力低下
・右足の長さが短い
・右股関節周囲の筋力低下
これらは教科書レベルの知識として、学校で勉強します。
その後、実際の臨床では右肩の状態や股関節の状態、足の長さを評価して、問題点を抽出します。
その問題点にアプローチ後、治療効果を再評価します。
そこで上手く治療効果が得られれば、そのプランで治療を継続します。もし効果得られなければまた一から評価・問題点抽出・治療とやり直しとなります。
これらが理学療法士の治療過程であり、他職種との違いでもあると思います。